夜のヴィジガル。東にレブロンとイパネマの海岸が続く
リオデジャネイロのファベーラ

ヴィジガルについて

ヴィジガル(Vidigal、ポルトガル語の発音は「ヴィジガウ」に近い)は、レブロンとサン・コンハードのあいだ、ドイス・イルマオンスの山の斜面に広がるファベーラです。丘の上のバーと展望台、山頂への登山道、ふもとの小さなビーチ。そして、ここで暮らす人たちの毎日があります。

レブロンとサン・コンハードのあいだ丘のふもとから頂上まで約2km1940年代から続く街
写真:Wilfredor、CC0、Wikimedia Commons経由
歴史

丘の上の街の成り立ち

モレイラ・サレス研究所(IMS)所蔵、パブリックドメイン

ヴィジガルに人が住みはじめたのは1940年代ごろ。まだ誰も住んでいなかった丘の斜面に、働く人たちが家を建て、少しずつ街になっていきました。

1980年7月2日には、ローマ教皇ヨハネ・パウロ2世がこの丘を訪れ、住民たちが建てた礼拝堂を祝福しました(バチカンの記録)。1986年には、俳優グチ・フラガたちが劇団ノス・ド・モーホをここで旗揚げし、多くの俳優を送り出してきました。

1980〜90年代には、リオの多くのファベーラと同じように、麻薬密売組織の支配を受けるようになります。2012年に警察の治安部隊(UPP)が置かれると、宿やバー、レストランが増え、観光客が訪れる街になりました。

それでも組織がいなくなったわけではありません。2026年4月20日の朝には警察の作戦で銃撃戦が起き、ドイス・イルマオンスの山頂にいた約200人がしばらく下山できなくなりました(けが人の報告はありませんでした)。

場所

街の地図を頭に入れる

写真:Wilfredor、CC0、Wikimedia Commons経由

丘のふもとを海沿いのニーマイヤー通りが走り、東へ行けばレブロン、西へ行けばサン・コンハード。街の入口の小さな広場(Praça do Vidigal)には、ベルギーの芸術家フランソワーズ・シャインによる青と緑のタイル画があり、その横にモトタクシーとコンビ(乗り合いバン)の乗り場があります。

広場からメインストリート(Avenida Presidente João Goulart)が丘の上まで続き、頂上のあたりは「アルヴロン(Arvrão)」と呼ばれています。歩けば上りで約2km。上りはモトタクシーかコンビを使う人がほとんどです。

見どころ

丘の上と、ふもとの見どころ

Bar da Laje

丘の頂上にある、2014年からの屋上バー&レストラン。レブロンとイパネマを見下ろす眺め。週末の午後はサンバやパゴージの演奏があり、日によっては入場料がかかります。

  • 場所:Rua Armando de Almeida Lima 8
  • 営業時間は変わるので、Instagram(@bardalaje)で確認を

Mirante do Arvrão

Bar da Laje の隣にある、ホテル兼バー&レストラン。テラスから南部のビーチが見えます。フェイジョアーダや魚介料理があり、ドイス・イルマオンス登山のあとのランチにちょうどいい場所です。

  • 場所:丘の頂上、アルヴロン
  • 営業時間はInstagram(@mirantedoarvrao)で確認を

ドイス・イルマオンスの登山道

登山口は丘の上、ヴィラ・オリンピカ・アジリオ(スポーツ施設)のサッカー場の横。片道約1.5km、山頂(約533m)まで1時間ほどです。住民が入口で協力金を集めています(2025年末で1人10レアル)。

  • 水場はないので水を持参
  • 明るいうちに登り、暗くなる前に下山
  • 山頂近くには柵のない岩場があります

ヴィジガル・ビーチ(Praia do Vidigal)

丘のふもと、シェラトンホテルの前にある長さ300mほどの小さな公共ビーチ。ホテルの宿泊客でなければ、ニーマイヤー通りから約140段の公共の階段で下ります。午後はホテルの建物の影になる部分が多くなります。

  • 大雨のあとは1日ほど海に入らない
  • イスとテーブルは地元の人が貸し出しています

レブロン展望台(Mirante do Leblon)

ヴィジガルの入口から東へ約900m、レブロン・ビーチの端にある無料の展望デッキ。レブロンとイパネマの海岸を見わたせ、夕暮れどきはにぎわいます。

  • 入場無料

劇団ノス・ド・モーホ

1986年にヴィジガルで生まれた劇団・映像グループ。1996年には80席のヴィジガル劇場を開きました。公演や講座は劇団のInstagramで告知されます。

  • 場所:丘の下のほう、メインストリートから入ったところ
移動

丘の上り下りと、街への移動

モトタクシーとコンビ

広場の横から丘の上まで。2025年末で1回10レアルほど。乗る前に金額を確認しましょう。コンビは満員になったら出発します。スーツケースがあるときは車を。

バス

ニーマイヤー通りの広場前にバス停が2つ。広場側がサン・コンハード方面、向かい側がレブロン・南部方面。市バスは2026年7月時点で5レアルで、外国のカードは使えず、Jaéカードかアプリが必要です。路線はよく変わるので、当日GoogleマップやMoovitで確認を。

地下鉄

最寄りは4号線のアンテロ・ヂ・ケンタウ駅(レブロン、入口から直線で約1.6km)と、サン・コンハード駅(約2.1km)。1回7.90レアル(2026年7月)で、手持ちのVisaやMastercardのタッチ決済で乗れます。

UberとTaxi

レブロンやイパネマ、コパカバーナへの移動に便利です。ただ、坂の上までは行ってくれないことがあります。

暮らし

買い物、医療、音、季節

写真:Wilfredor、CC0、Wikimedia Commons経由

メインストリートには小さなスーパー、パン屋、軽食の店が並んでいます。大きな買い物は、レブロンのディアス・フェヘイラ通りにあるスーパー「Zona Sul」(入口から約1.4km)へ。

2026年3月には、公立の診療所(Clínica da Família)が丘の下のほうに開きました。救急車は192番です。

週末、とくに土曜の夜は、バイレ・ファンキのパーティーが深夜まで続き、丘の上の方からも音が響きます。平日は比べれば静かです。

気候は一年を通して暖かく、11月から4月は暑くて湿度の高い夏、5月から10月は比較的涼しく乾いた季節です。12月から2月は海のベストシーズンで、料金も混雑もピークになります。

治安

治安について

日本の外務省は、ファベーラには「決して近付いたり立ち入ったりしないでください」と呼びかけています。ヴィジガルもファベーラで、2026年4月にも警察の作戦による銃撃戦がありました。泊まる前に、外務省の勧告と、私たちがおすすめする過ごし方を読んでください。

治安についてくわしく読む →

写真

ヴィジガルの風景

夜のヴィジガルと、ドイス・イルマオンスの山
夜のヴィジガルと、ドイス・イルマオンスの山写真:Wilfredor、CC0、Wikimedia Commons経由
屋台とバイクが行き交う通り
屋台とバイクが行き交う通り写真:Wilfredor、CC0、Wikimedia Commons経由
丘の上、アルヴロン展望台の入口
丘の上、アルヴロン展望台の入口写真:Wilfredor、CC0、Wikimedia Commons経由
夜のヴィジガルを見下ろすテラス
夜のヴィジガルを見下ろすテラス写真:Wilfredor、CC0、Wikimedia Commons経由
よくある質問

ヴィジガルについての質問

「Vidigal」はどう発音しますか?
ブラジルのポルトガル語では「ヴィジガウ」に近い発音です。最後の音節を強く読みます。日本語では「ビジガル」「ヴィディガル」と書かれることもあります。
ホシーニャと同じ場所ですか?
違います。ホシーニャは山の反対側にある、ずっと大きなファベーラです。ヴィジガルはより小さく、丘の上から海が見えます。
いちばん近いビーチは?
丘のふもとのヴィジガル・ビーチです。ニーマイヤー通りから約140段の階段を下ります。レブロン・ビーチは東へ約1kmです。
夜に街を歩けますか?
店が開いている時間のメインストリートは人通りがあります。夜遅くに知らない路地をひとりで歩くのは避けてください。夜の上り下りはモトタクシーか、ホストが紹介するドライバーを使いましょう。
うるさいですか?
週末、とくに土曜の夜は音楽が深夜まで聞こえます。眠りが浅い方は耳栓を持っていくと安心です。
ポルトガル語は必要ですか?
街の店やモトタクシーはポルトガル語が基本です。「ボン・ジーア(おはよう)」「オブリガード(ありがとう)」「ア・コンタ・ポル・ファヴォール(お会計をお願いします)」を覚えておくと役立ちます。翻訳アプリもあると安心です。

丘の上に泊まってみる

予約の前に、「予約の前に」のページも読んでください。